御三家を目指す中学受験サポート

開成合格までサポートした時の雑感ブログです

中学受験の自走と伴走③【自走のデメリット】

自走は親として楽なのでメリットばかりと思われがちと思いますが、実はそれなりに不安を覚えていました。


■ デメリット

① 勉強量の限界

子供が自発的に勉強できる時間には限界があると思います。例えば6年生で塾のない日の勉強時間の基準を10時間として考えてみます。すると自走するタイプの勉強時間は我が家の場合でせいぜい5~6時間。直前期はもう少し頑張りましたが、この時間を超えると基本的には電池切れ(?)状態。昼寝をしたりテレビを見たりと好きなことをする時間が増えていました。5年の頃に至っては受験があまり自分事になっていないので、勉強時間は塾のない休日でもせいぜい2~3時間程度。メチャクチャ勉強をしていた訳ではなかったと思います。

しかし親の管理を強めればこの時間を強制的に増やすことが出来るように感じていました。場合によっては本人の自覚が芽生える前から長時間の勉強を課すことも可能だと思います。要は子供が自発的にできる勉強時間の限界を超えて取り組むことができるので、単純に勉強量だけを考えると、伴走している家庭の方が有利になるケースが少なからず存在すると感じていました。

自発的に勉強できる時間の限界を突破させることの是非などは今回の記事のテーマから外れるので割愛します(ちなみに個人的には過度でない限り肯定派です)。



② 親の管理が難しい

親の管理は伴走の方が大変だとは思いますが、自走のケースも大変です。そもそも一緒に勉強をしている訳ではないので『間違いノート』などを作ることは困難となります。

『親が管理すると自走じゃない』との指摘もごもっともですが、ある程度は親がサポートしないと子供は迷走する可能性があるので最低限のサポートは必須と思っていました(放任と自走は違うと思います)。特にサピックスのように膨大なプリントをこなす塾にいると、取り組む問題の取捨選択が難しくなります。そのため適切なアドバイスが出来るようにある程度は子供の状況を把握する必要があると思うのですが、自走する子供は気を抜くと何をやっているか分からなくなってしまいます。結果として親が子供の状況を把握できなくなり、適切なアドバイスが出来なくなったり不安になったりする可能性が出てきてしまう気がしています。

また自走する子供は、他人から言われてやる勉強を嫌う傾向があるように感じます。子供は全員そうなのかもしれませんが、自走する子は普段から自分でやっているだけに口出しされたくないと感じるのだと思います。そのため親の声掛けが必要になったときは、言葉選びを慎重に行う必要があったように感じていました。なお、勉強に対する声掛けについては別の機会にまとめたいと思っています。


長々と書きましたが、全体的な自走のイメージは『80点~90点の勉強を継続することができる』といった感じでした。しかし100点近い勉強は自走では困難です。ただ50点の勉強をするリスクが少なかったのもまた事実です。